• 第5節 主立った内容

マンチェスター・シティーがナポリに負けたので、地力での勝ち抜け可能性がなくなりました。アホめ。(バイエルンの首位抜け決定)
リールは極寒のモスクワにてCSKAモスクワに勝利したので、次節ホームでのトラブゾンスポルに勝てば進出。(インテルが首位)
リヨンはアヤックスに引き分けてしまったので、次節のレアル・マドリーが6連勝することを祈る立場になりました。薄い本の関係だから何かやるに違いない
マンUは直接対決規定(しかも引き分け2つのアウェーゴール)により、2位で次節がバーゼル戦。ベンフィカが勝ったら2位だよ。何を遊んでいたらあの失点をするのかと。デゲアなんていらねぇよ、冬。
ということで、本日の試合はシティーの負けに尽きますね。マンチョさんはイタリア人なんですけど、カルチョを知りませんね。

プレミアシップのロンドンの青いところと赤いところの対決は、予想以上にヒドかった。
試合の得点経過を簡単に行ってしまえば、昔からチェルシーを見ている人間としたら
前半終了間際のジョン・テリーコーナーキックからのゴールが決まった段階で、試合が終了するものだと思いました。それが2-1から、一時は逆転され、追いついたものの、さらに点を喰らって負けるなんて考えられない。どういうチーム作りをしているんだと、優勝できるチームとは思えない。
今季からの新監督、アンドレ・ヴィラス・ボアスの才能は、守備の構築という点だけでなく、全ての管理において、ジョゼ・モウリーニョフース・ヒディンクカルロ・アンチェロッティより下なのはより確実になったといえる。
さて、以下は細かい試合の分析をば

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リバプールについにスキッパーのスティーブン・ジェラードが復帰したわけですが
彼の投入で、アンディー・キャロルを下げた4-5-1を施行。
ところが、まだ戦術が練られていないのか、中盤の真ん中の3名、ジェラード、チャーリー・アダムルーカス・レイバで作る三角形が歪。簡単に中盤でチェックができるし、バックラインが下がりすぎているとジェラードが怒っていたりする。これはケニー・ダルグリッシュが監督としてダメなんだなと思わずにいられない。
しっかりと見たので、どうしてサンダランド戦、ストーク戦と後半にギアが上げられないのかという理由も理解した。下がりすぎたバックラインに引っ張られて中盤の選手もポジションが低いので、攻撃の度に常にダッシュで走っていかないといけないので、バテるのだ。こういう辺りは監督が調整しないといけない任務なんだけどな。
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はてなで作るとデカいけれど、簡単な説明。
この図は、前半の早い時間帯に、ジェラードさんが味方に「Pump Up」もしくは「Bump Up」って言って怒ったシーン。
まずは中盤の3枚の形が変です。で、青のマンUの選手がこんな風にブロックを作ったら、ボールは矢印の方向、ライトバックのケリーの方にしか向くことが出来ません。そしてケリーが結局外に蹴ってしまったワケ。
バックラインが下がりすぎているので中盤を押し上げる力が欲しいというところです。
また、もう一点は優秀なウィンガー、スチュワート・ダウニングは味方がボール奪取したあとに相当の距離をスプリントしなければならない、という点が如実に見えるわけです。(この試合のダウニングが大抵上がる時には、ホセ・エンリケを伴って来るほど低い位置から上がる)
こういう時の解決策としては

1. 4-4-2にする(お兄さんの大好きな言葉だ)
2. ウィングをもっと高い位置でキープする
3. バックラインがもっと上がって、全体的に押し上げる

と言った感じ、どれもが正解というか絶対的な正解はない話なんですが、この図の状況は明らかな不正解であります。
こんなことしてるようなら、ダルグリッシュはダメだよ。

インテル、ディフェンスラインが酷いという試合で負けました。
いや、ラニエリ入っても守備が立て直せないってのは、大変問題だよ。
これは

スペシャル・ワン;ジョゼ・モウリーニョ
アンスペシャル・ワン;ハゲ・ラファエル・ベニテス
レオナルド
ジャン・ピエロ・ガスペリーニ

という変遷で、非常にソリッドな守備から、組織を締められなかったハゲの失敗、守備よりも個人の頑張りで攻撃に期待したレオ様という変遷の最後のオチが
4バックを捨てて、3バックなんかを導入したガスペリーニで、全てが遺産が無くなりました。もう言葉もないよね。

土曜日はあまり面白くなかったので割愛。
問題は、日曜日のノースロンドンダービーのお話である。
この試合、今季のアーセナルにとって一番のデキだったと私は思っている。戦略的にしっかりと錬られている感がしたのは確かだ。それだけトットナム・ホットスパーという北ロンドンの隣人には勝たなければならないのだよ。
ポイントは、毎度毎度4-5-1という布陣でやっている彼らがワントップを孤立させてしまうことにあった。だから今回のアーセン・ヴェンゲルの工夫は、とにかくロビン・ヴァン・ペルシーとの距離を空けすぎないように誰かが入る、ジェルヴィーニョアーロン・ラムジーテオ・ウォルコット、が入る約束事が攻撃に於いてはしっかりしていたのである。この戦術で割を食ったのは、攻撃的と思われている存在のミケル・アルテタ。彼はとにかく中盤でバランスを取る役割。しかし、そんな上手くいっているのに、それでも得点に至らないからフットボールって面白い。決定的なシュートの場面なんかはあとは決めるだけだったのにねぇ。
さて、もう一点、注意するべきは、一番頑張るべき存在が中盤の守備を引き受けるジャック・コクランという若い選手。この選手、地味に走らないのである。守備は上手い、そんなに技術も下手じゃない。ところがスプリントの回数とボールを未然に防ぐ回数の強い印象がない。ここがもっと頑張っていたら、1失点目は防いでいたかもと思ったり、試合全体でもっとトットナムの攻撃を防いでいたかもしれないと私は思う。何せ、センターハーフ2枚(しかも1枚が本職が中盤のアレックス・ソング)に対してセンターフォワード2枚とラファエル・ファン・デル・ファールトではやはり数的におかしい。ただあの場面、シュートが格別上手かったのは確かだが。ハンドっぽい。
で、今度はどうやってアーセナルが点を入れるかと思ったら、往年のガナーズのお得意芸、数で押し込む形が偶然にもできた(コーナーキックの崩れた形)ので、ソングが左から上がってクロスを入れたらラムジーが合わせてゴール。この場面、コメンタリーはこぞってもっとしっかり守れと、右サイドのファン・デル・ファールトを責めていた。これは当然。
1対1の均衡状態になったので、さて采配は如何にと見ていたのだが、残念なことにヴェンゲルにアクシデント。バカリ・サニャが怪我で交代、入れたのがまだ19歳という年齢のチャールトンからの新加入カール・ジェンキンソンが入る。彼が狙われて負けた試合もあったので、続いて右の守備強化の為に(コメンタリーの解説では明確にこう言いました)ヨッシ・ベナユンを投入してしまうのである。しかも下げたのがウィング、ウォルコット。つまり1枚攻撃の脅威が減る。続いて3枚目の交代が失点後のアンドレイ・アルシャヴィンジェルビーニョと交代)だったわけだが、最終的にワントップのフォローが足りなくなって攻撃が機能して行かなくなる様はガナーズの戦力の底が尽いた証左にも私には思える。余裕の交代だったスパーズとの戦力差だった。
ちなみにこの試合の決勝点は、カイル・ウォーカーのミラクルなミドルシュートが無回転でいきなり変化したのでGKも取れない素晴らしいモノだった。よくある試合展開で、膠着した試合で予想外の一発で試合が決まってしまう。戦術的とかへったくれもない試合でした。スパーズが優秀だったから勝ったわけではない。ガナーズが自滅したのである。

アーセナル、負けましたね。負けると思っていなかったところで見事に負けましたね。驚きです。
試合を見ていて、存分に気になったのは、中盤の力が明らかに上位のクラブチームに対して劣っていることです。ブラックバーン戦で言えば、アレックス・ソングアーロン・ラムジーミケル・アルテタも然り。
一言で言ってしまえば、このクラブ、ハイバリーからエミレーツ・スタジアムにホームスタジアムが移転したことに自分たちのチームが対応できていないんですね。それが一番の問題です。(真面目に調べてませんが、ガナーズのホームでの勝率はあまり良くなかったと記憶してます)
ビハインドになってからの中盤のスピード感の無さは、あれは上位のチームの体を為していませんでした。この辺のポジションの選手を獲得するには金が足りないとつくづくアーセン・ベンゲルさんは仰有っていますが、それで勝てないんだから、当然の帰結かもと思っても見る次第。
(このクラブについて、バックラインやゴールキーパーが超一流でないことを指摘するのは確かですが、このチームで、特別なことをしていたのはベンゲル就任以来ミッドフィールドなんです。ところがそこが特別なチームでなくなったら、まぁどうなるか分かるわな)
試合の感想としては、あとジュルーのフルバックは最悪でしたね。