2022年 未練杯感想戦

NYGが弱いと、ブログを書くことすらままならない。

さ、今年も日本最大のモックドラフトイベント「未練・或爺杯」(通称、「未練杯」)が行われました。
私は、久々にニューイングランド・ペイトリオッツ(New England Patriots)の担当で、ドラフトに臨みました。
ペイトリオッツをやりたくなるのは、ビル・ベリチック監督の発想はどうやって作られているのか、どういう選手を欲するのかということを考える楽しさがあるんですね。
で、ドラフト結果はこちらになります。
http://avestc.blog79.fc2.com/blog-entry-44.html


ペイトリオッツのチームのニーズは
1. OL オフェンスライン(特に右Gがいない。左Gも元々Tでドラフトした選手、右Tトレント・ブラウンはどうなるのか不安)
2. CB コーナーバック(昨年のシーズンにステフォン・ギルモア、今年のオフにJCジャクソンが移籍)
3. WR ワイドレシーバー(ジャコビ・マイヤーズRFA、ダバンテ・パーカーは加入も、マック・ジョーンズを支えたい)
4. DL ディフェンスライン(ベテランが多くて層を厚くする必要がある。あと思ったほどクリスティアン・バルモアが・・)
5. LB ラインバッカー(ドンタ・ハイタワー、ジェイミー・コリンズUFA、カイル・ヴァン・ノイ解雇)
という状態であります。


さて、この中でどのポジションを重視するべきなのか?ということを考えていたら
そもそもこのチーム、CBを1巡で指名したか?という疑問点が起きたので、最初からCBは切りました。
WRは、パーカーが入ったところに猶更WRを加えたいか?という点でこれも除外。


ということで、狙うポジションは、OL(特にIOL)、DL(DTが特に)、そしてLB。という状態でした。
そして今年のドラフトを見ると、今回はとても難しいドラフトでした。
理由は特定のポジションに有力候補の塊がなく、この選手を逃すと次が2巡級と移ってしまう速さが強かったことです。
あっという間にニーズの選手がいなくなる怖さがあるということですね。


まず一番狙っていた選手は、ジョージア大学のDT、ジョーダン・ディヴィス(Jordan Davis, 6-6 341lbs)

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素晴らしい体躯、考えらないスピード、そして強さ。
1巡の中位で、どうやったら取れるのかを考えていました。
前日までに17位のLACのGMからトレードの話があり、DTが穴になってた14位のBAL、DTのスター2名が今年で契約切れする15位のPHI、を過ぎたらトレード話を再度交渉しようというところまで用意していましたが、残念ながら1巡13位でPITに持っていかれました。
ということで、ここで第1段落が終了。


次に狙っていた選手は、ユタ大学のLB、デビン・ロイド(Devin Lloyd, 6-3 237lbs)

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とボストンカレッジのOG、ザイオン・ジョンソンン(Zion Johnson, 6-3 312lbs)でした。

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前者はペイトリオッツのスキームに適したサイズとスピードとIQを持っている選手で、ハイタワーが復帰しようがしまいが後釜として充分な選手だと思いますし、後者はOGの穴を埋める最適のスペックが彼だと思っています。個人的にはOGでは1番手。
さすがに1巡21位の状態で両方をとることはできず、順番としてはロイド>ジョンソンで待っていました。
21位が近付くところで、ロイドとILBで1巡候補のジョージア大学のナコビ・ディーン(Nakobe Dean, 5-11 229lbs)も狙いそうなチームがいないことに気づきます。
ドラフト開始1時間前に、KCのGMからトレードの話が来ており、ジョーダン・ディヴィスの指名が発表されてから話を詰めだしました。丁度17位のLACの指名が終わるころには条件で合意し、あとはコミッショナーに伝えるだけというところでした。そして「19位の指名が終わったら、届け出を出そう」まで決まりました。20位の指名を聞く前にトレードしたわけですね。何かあっての保険が裏目に出ました。
20位のHOUの指名が、ザイオン・ジョンソンンでした。1巡下位なら妥当な選手だが1巡中位ではない。という評価を覆す指名に驚きです。そして困ったことは、待ちの選手がロイドしかいなくなったことでした。困った困った。
トレード内容は、NE 1巡21位 ⇔ KC 1巡29位 + 3巡94位 + 4巡135位 + '23 5巡、で指名権が増えたことを喜びつつ、狙いたい選手を待つ状態になりました。

時間が流れて23位でDETがディーンを指名します。ここで冷静に自分の指名順番を確認すると、24位DAL、25位BUF、26位TEN、27位TB、28位NYJで、次が自分の29位NE。何か不気味な28位のNYJが気になってくるわけです。3個目の指名、どのポジションを指名するのか不気味すぎる。
ここで、26位のTENと27位のTBにトレード話を持ち掛けます。
が、TENのGMは自分の指名に頭いっぱいでDMを見ておらずトレード話すら行えず
TBのGMには、TENの指名を待ってから話を持ち掛けたところ、すでに指名を届け終わった状態
そして28位のNYJを見守るしかない状態になってしまいました。
不気味すぎる待ちほど怖いものはありません。
そして28位にMIAがトレードアップからのロイド指名。目の前でほしい選手を取られました。痛恨の極みです。
何が悲しいって、TENとのトレードを不成立だったことです。これは失敗と言わざるを得ない。流れの読みはほぼ完璧だったので、トレード不成立が悔やまれます。


 ただ、自分の指名順位29位。ここは誰を指名するのか、ロイドがいなかったら誰を指名するのか、
未練杯の解説でも候補にされていたのが、クレムソン大のCBアンドリュー・ブース(Andrew Booth 6-0, 194lbs) でしたが、そもそも最初からCBに目を向けていませんでした。パッツの上位指名CBは当たりがない。デビン・マッコーティだってS転向したからです。ベリチック就任前のタイ・ローまで遡ります。
ここでの指名は、BPA(Best Player Available)と決めて、ミシガン大学のDEデビッド・オジャボ(David Ojabo 6-4, 250lbs)を指名しました。身体能力が高く、伸びしろが高い。コンバインでアキレス腱を断裂しましたのでシーズン開幕から間に合いませんが、大事な終盤戦で守備を助けてくれたらと思いました。

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何せ、ペイトリオッツの守備、プレーオフバッファロー・ビルズ戦の個人がバラバラで仕留めどころがない守備は悲惨な状況。何よりフロントから強くと思いたいのが心情です。(だからこその1番の最優先はディヴィス)
 もし、このあとのオジャボの指名の後に誰を取るかと考えると候補はラインバッカーでは、アラバマ大学のハリス(Christian Harris)、ジョージア大学のティンダール(Channing Tindall)は狙いたい素材だし、ドラフト前の会談ではアリゾナ州立大学のバトラー(Darien Butler)に注目しているらしく彼を下位指名という可能性は見ています。
オフェンスラインは、明らかにLGとRGはドラフト指名する必要があり、個人的に気になる選手はザイオン以外では、ジョージア大学のソイアー(Jamaree Salyer)は好素材ですし、ウィスコンシン大学のブラス(Logan Bruss)も各社で評価が割れているところをうまくついて指名できると良いかなと。


今回のモックドラフト、穴が多いロスターの現状指名権を増やす策は非常に良いと思います。(3巡4巡が増えたことはとても重要)
正直、ロイドかザイオンのどちらかは取れると思っていたのは本音です。ただ、オジャボがここまで落ちて取れるなら悪くはないという点で、今回の自己採点としては65点ほどでしょうか。