本来Blogは政治的な意見に使われる役目があるらしいので、それについて書こう。
http://www.asahi.com/politics/update/0808/003.html
http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/seitou/news/20050809k0000m010100000c.html
郵政民営化法案について参議院で反対された。造反云々はまた別の話として、小泉純一郎の「この反対は小泉内閣の不信任であるとして衆議院を解散する」というのは私は今でも意味が分からない。不信任なら総辞職すれば良いモノである。解散総選挙ではない。残念ながら上院の機能を無視しようとしている気がしてならない。両院制、議会制民主主義についての彼の考えあ、明らかに自分の求心力で自民党の名前を売って議員にさせていることを強調しているようだ。それがいわゆる反対、棄権した議員に公認しないということにも繋がるのだろう。
本来なら議員は国民の代表者として、どのような意見を言っても、どのような判断をして票を投じても問題とはされない。日本の民主主義の特徴は党議拘束にある。自由民主党は昔からこれによって烏合の衆を統率してきた。自民党を壊すと言った小泉がこの手法を使う(時には抵抗勢力と組んでみたり)のだから私は矛盾を感ぜざるを得ない。むしろ自民党中曽根弘文長谷川憲正などの反対のほうが正しいように見えてくる(長谷川の場合利益団体との関係上その行動以外の選択肢はない)ようだ。小泉によって当選した大仁田厚の棄権については意味不明。さすがに比例選挙区で当選した人間は党議に従うべきだと思う。
彼がそうまでして進めようとする郵政民営化はどうなのかを次に考える。
竹中平蔵を中心とする内閣の資源配分調整について市場の決定に任せる手法だが、世界的に「市場の失敗」の例は山積しているわけだし、郵便局が民営化されたあとのデザインがはっきりとしない。小泉が「財政投融資の問題を突き詰めると郵政の問題に行き着く」と言うが、今肝心の問題は財政投融資の表面である道路公団特殊法人にあると個人的には思う。加えて、郵便局が民営化されると考えられるのは、過疎地域の問題よりも、日本で最大級の金融機関ができることでその時期として今が良いかというのは疑問が残る。荒井広幸とか現状だけしか言わない議員も好きにはなれない(ステルス行動とかも好きになれんな)がディテールが詰まっていない彼の案も好きにはなれない。
加えて国会内の議論でも小泉はディテールを明らかに出来なかった。何も議論が進まないのに賛成か反対かを問うのも何か変だが期間内に色々あったのが致し方ない。投票になった状態は法案云々より小泉支持か反小泉かで、鳩山由紀夫が言っていたが「もはや郵政の議論でなくなっている状態」では国会も何をするべきなのか方向性が見えない。こうまでしたのは首相公選制という議院内閣制では考えられないことを考案する男の考えか。
最後に選挙について、前回の衆議院の選挙で、多くのメディアが二大政党制という言葉を書いたが、個人的に日本が二大政党制になるべきはないと個人的に思う。既にそもそも保守合同で作られ、派閥が幾つも存在する自民党、紆余曲折を経て出来た民主党とそもそも1つまとまることが難しい集団である。2大政党となるにしてもそれは決選投票で主席を決めるだけになるべきではないかと思う。互いに懸案の法案、議事については賛成と反対に分かれる。党はそれぞれ根本に理念がしっかりしているとなっている(例としてはドイツのような)ほうが投票する国民にも分かり易いと思うのだが、日本の投票システムだったり色々問題なのよね。もう一つは圧力団体というヤツが。