NFL ドラフトが3日間行われました。
やっぱり予想と比べて、現実に起きた事象はカオスでした。開幕前に「史上最も予想できないドラフト」の名に恥じないカオス。
アメリカンフットボール・マガジン『NFLドラフト候補名鑑2023』 (B.B.MOOK1611)
今年もドラフト本は出ましたが、ここまで予想はしていなかったでありましょう。私が一番注目しているニューヨーク・ジャイアンンツもモックドラフトで担当したニューイングランド・ペイトリオッツもカオスに巻き込まれましたし、とにかく各チームの動き方が面白かったというのが印象でした。
その中で、結果的に成功と言えるチームはどこなのか?というと、個人的な意見としてはインディアナポリス・コルツ、ピッツバーグ・スティーラーズ、デトロイト・ライオンズあたりが入るかなと思います。勿論今年のニューヨーク・ジャイアンンツは良い点数ですよ。
"The First Step" | With The Next Pick Part 2 | 2023 Colts Draft Series - YouTube
特にコルツはこの映像が面白い。すべての指名を網羅しているうえにとてもドラマティックで、この映像だけでドラフトを見る面白さが集約されているとも言えるくらい。本当に面白い。(参考までにNFL.com、CBS、ESPNの評価)
Round1 | Pick4 | Anthony Richardson | QB | Florida | 6.40 | 9 | 10 |
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Round2 | Pick44 | Julius Brents | CB | Kansas State | 6.28 | 67 | 49 |
Round3 | Pick79 | Josh Downs | WR | North Carolina | 6.44 | 46 | 65 |
Round4 | Pick106 | Blake Freeland | OT | BYU | 6.14 | 70 | 92 |
Round4 | Pick110 | Adetomiwa Adebawore | DT | Northwestern | 6.12 | 41 | 41 |
Round5 | Pick138 | Darius Rush | CB | South Carolina | 6.12 | 96 | 169 |
Round5 | Pick158 | Daniel Scott | SAF | California | 5.87 | 71 | 100 |
Round5 | Pick162 | Will Mallory | TE | Miami | 5.80 | 152 | 156 |
Round5 | Pick176 | Evan Hull | RB | Northwestern | 5.80 | 188 | 279 |
Round6 | Pick211 | Titus Leo | EDGE | Wagner | 5.69 | - | - |
Round7 | Pick221 | Jaylon Jones | CB | Texas A&M | 5.98 | 115 | 133 |
Round7 | Pick236 | Jake Witt | OT | Northern Michigan University | 5.80 | - | 240 |
当然のことながら一番の注目は、1巡4位、トレードアップの噂やらいろいろあった3位、4位のポジションでアリゾナ・カージナルスがヒューストン・テキサンズとトレードしたことで、コルツ側はトレードアップすることなく4位の位置で指名できたQBのRichardsonです。Andrew Luck以来、色々なQBを連れてきては失敗していましたが、身体的な素材としてはいちばんの選手を指名しました。はっきり言ってコルツの今年のドラフトは彼次第で結果が決まるわけですが、ドラフトとしての評価は彼以外の指名が的確なので評価したいのです。
ニーズは、QBを除けばCB、OLです。そして新QBをサポートするWR、TEが入ればなおさら良い。順番としてはこんな感じです。そして入った面子は、彼らの好きそうなタイプの選手が入ったこと。これは良かったといえます。CBはXavier Rhodes、Stephone Gilmoreとベテランを入れていたポジションをドラフトで数名指名して競争させて向上させたいという意図が見えます。長身CBが多いのは、Gus BradleyがDCの2年目(HCは代わったけど彼は残った)であることがなんとなく思い出されます。Richard Shermanとか思い出してしまいます。一応彼もアトランタ・ファルコンズで優勝直前まで行ったHCなんですけどねぇ。あの試合は3-28ってのが・・・
OLの指名はOTが2名入りました、OGも指名したほうがと思いましたが、Emil Ekiyor Jr.とUDFAで契約できています。
そしてコルツのドラフト注目はWRのDowns。この位置まで残っていたんだというような感じのスロットレシーバー。興味深いのは、彼らが先例として持ち出す、Andrew LuckとT.Y.Hiltonで上手くいった関係の歴史です。(Coby Fleener級のTEは取れなかったけど)Joe Burrowとか最近の上手くいった若手QBを見ていると、早いうちに良好な関係を築けるレシーバーを作ることが成功の鍵なんだなと改めて失敗していったチームのQBの名前を思い出すと感じます。
以上のように、2日目3日目の充実ぶりを考えると、一番とは言えないまでも高評価を出したいチームの1つと言いたい。まぁもちろん全ては結果次第ですが。私がモックドラフト担当した2019年のコルツ。
Rock Ya-Sin(2巡34位) → 3年でトレード
Ben Banogu(2巡49位) → 4年で契約切れ
Parris Campbell(2巡59位) → 4年で契約切れ NYGと1年契約
Bobby Okereke(3巡89位) → 4年で契約切れ NYGと4年契約
当たらん。この年のドラフトした選手で、今もコルツに残っている選手は、E. J. Speed(5巡164位)だけです。当時の映像を見ると、GMのChris Bullardは、BanoguとOkerekeを両方とも取れて喜んでいたんですけどね。コルツも大方指名を予想しやすいチームなんで見ていますが、まぁこれだ。