日本対ヨルダン 1−1 PK4−3
簡単に試合をまとめると、「どちらが負けてもおかしくない試合」だった。
ヨルダンは初めて重慶に来て試合をやっているために体が思うように動かず、重く後半の途中からまるでプレッシングが効かない状態だった。
対して日本は、鈴木がポストで頑張っている割にフォロープレーヤーの不足から攻撃が流れの中から得点に至るプロセスをまるで見いだせていない。これで得点を期待しろというほうがムリである。その中で、中村俊輔の上がりが遅かったために起きた、後半のロスタイムの鈴木隆行のヘディングシュートがゴールの枠を外したことは非常に痛かった。彼は前半にゴールへの嗅覚が確かであることを証明するようなゴールを見せたのだが、その彼が消耗しきった姿だったのかもしれない。
日本の失点に関しては、非常に悪い。得点された相手へのマークがまるでなっていない。中澤佑二、アレックスは人を見ていたがボールがどこにあるかを確認していない。あそこで1人に対して2人がマークしているのに簡単にヘディングを決められる守備は考え直さなければならない。もう一つは3バックなのに右のウィングバックがあのシーンではボールを上げた選手のマークをしていなかったこと。田中誠はマークをしていたが、あの場合ライン際なので2人いないと不十分である。加地亮はどこにいたのだろうか?
それからPK戦だが、非常に不可解だった。中村俊輔インサイドキックで蹴ろうとしたことも不可解だが、三都主アレサンドロが失敗してからコートをチェンジして行うなんて私は見たことはない。前代未聞。審判は非常にジャッジングは上手だったが試合の運営に関しては下手だったな。
全体の総括として、日本代表はマンマークであるために、相手に数秒のスペース与えることは変わっていないし、ショートパスで繋げようにもトラップミス、パスミスが多いのも変わっていない。根幹部分の不十分であるチームに未来を期待しろというほうがムリである。

勝って欲しいが、勝っても嬉しくないチーム。

これがジーコ監督による日本代表の現在の姿である。