哲学史上におけるニーチェの役割。
最近、ミシェル・フーコー関係の本を読んでいるので、思うことがある。実を言うとフリードリッヒ・ニーチェの役割は本当に大きいのではないかということであるが、私は昔からドイツ観念論をよく読んでいたので、最終的には現代哲学というのはハイデッガーで終わっていた。シジェクとかは哲学よりも現代の文化論として読んでいた節が強い。読んでいた現代哲学家をあげれば、筆頭はジル・ドゥルーズとフェリックス・ガタリの2人になる。そんなこんなで、ドゥルーズのよく寝られていない「ニーチェ」という著作も相俟って、ニーチェはないがしろにされていた。ハイデッガーニーチェについて何本か著作、論文を残しているが、これも直接にニーチェの読解に役立たない。結局、ニーチェを読むべきなのであるが、恐ろしいことに、次世代の哲学家に大きな影響を与えたのは「権力への意志」(原祐訳だとこうなる)しかない。私はいつもその前の著作ばかり読んでいただろう。出遅れた。