マルセル・デュシャンと20世紀美術 @横浜美術館

マルセル・デュシャン 「花嫁」 1912
マルセル・デュシャン 「階段を降りる裸体 No2」1912

昨日、私はフィラデルフィア美術館にしか本物がないと嘆いたが、この2作品。本物である。レディメイドとちがい絵画は持ち運ぶことが簡単だから。
さてこの2作品はデュシャンの絵画史、西洋美術史においては非常に重要な要素を持つ。それはデュシャンの絵画に於いては人間を一つの機械と見なし、抽象絵画とは違う観念の運びようを示した。ついで「階段を降りる裸体」に至っては人間の動きを図像を何重にも重ねフィルムのような絵画を構成。絵画が静止的であるということを打ち破る画期的なことが起きる。そしてこの2作品などの集大成が大ガラスに至るわけだが。