• メキシコ 2 - 1 日本 32/100 

アジアでは高いポゼッションを誇ったサッカーをした日本と、元々ショートパスで繋ぐサッカーで有名なメキシコとの対決。中身も互いに個人技で切り崩すことよりもパスを繋いでの攻撃が多かったわけです。大きく違ったのは、「相手側のポゼッションになったときの個人の動き」
日本はメキシコにスペースを与えすぎ。ペナルティーエリア直前で前を向いてボールを持っているシーンが何度もあった。しかも一つは失点に繋がっている。前を向かせるにしても直ぐにチェックにかかる、パスコースを切るという行動が取れない、ディフェンスラインが下がるだけという杜撰な守備の戦術はどうにか直すべきだ。何より高さで世界に敵う選手がいないので高さで挑まれてはどうしようもない。マーキングでどうにか補うというなら、前半のボルヘッティの危ないシーンは説明がつきません。矛盾です。
攻撃も自陣では前を向いてパスを繋ぐことができる。しかし危ないエリア(ゴール前35m辺りから)になると前を向くことができないくらいタイトなマーキング、チェック、パスコースの切り方をしていたメキシコ代表、世界的に有名な選手がいないが、基礎的なことがしっかりできている。逆に日本にはそれができていないから、あのポゼッションの惨状。
日本に誉めるべきところは、得点シーン。本当にポゼッションの質と中身を見ていたら、先制点は本当に不意打ちのようなものですけれど、小笠原満男から加地亮、そしてフィニッシュは柳沢敦という3人だけで決めた1点はカウンターとしても非常に良かった。これは誉めるべきでしょうが、アレックスがカウンターに持ち込まずドリブルで切れ込もうとして時間がかかったこと、中村俊輔が不調で速攻に持ち込めなかったことはカウンターサッカーを目指すなら改善すべきところ。もっと言えばポゼッションサッカーでいきないたら、もっと個人個人ぶつかり合いに勝たなければいけないし、人が相互に動いてスペースを作り合う有機的な動きをしなければならない。何よりまずパスミス、トラップミスを減らして下さい。
ジーコの戦術としては、稲本潤一を入れて中田英寿をトップ下に上げた。次いで小笠原に変えて大黒将志を入れた。ところが中田英寿に供給するパサーがいないものだから、中田は下がるしかなかった。小笠原の動きも良かっただけに何がしたかったのやら。肝心の大黒にもパス供給がうまくいかない。稲本自身、どこで上がるかがハッキリしなかった。そして3枚目、ディフェンスラインを削って玉田圭司を入れたこと、今まで代表で3トップなんてやったことが殆どないのに何の役に立つやら、加えて日本の攻撃として機能していた加地亮のオーバーラップをさせなくした、何がしたかったかまるで不明瞭、しかも玉田が点に結びつかなかった最悪の結末でした。
相手のメキシコも、高いポゼッションを持っていながらメキシコも最終的FWがボールを納めることができない、特に17番のフォンセカ(ウルグアイに昔同じ名前で素晴らしい選手がいたな、ダニエル・フォンセカ)のほうが悪い状況だったし、ボルヘッティも巧くボールを受けていなかった状況なのに、あっさりと得点になるシーンを作らせているのだから、考え物。
結局、得点シーンと柳沢の惜しかったヘッド、加地亮の良い動きだけが収穫だった。本当に世界の壁なのか?相手もW杯では同じベスト16だぞ。勝てる相手だったはずなのに、個人技なら日本も負けてはいないし、柳沢は非常に動きが良かったわけだが、チーム全体の動き、戦術が全くないから負けた。来年のドイツの地で何勝する気なんだ?それだけが大きな疑問。
ギリシャ、ブラジルに勝つのか、それすら危ういわけだが。特にブラジルはムリだろ。そんななかベスト4を目指すジーコジャパン、大丈夫?

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ジュニーニョ・ペルナンブカーノフリーキック最高。その他センターハーフにエメルソン、ゼ・ロベルトジウベルト・シウバなんて何て豪華なんだ。しかしながらW杯予選はケガで出られなかったわけだが、コンフェデに間に合ってくれてありがとう。途中出場だったけど。セレソンのメンバーはこれでもカフーロベルト・カルロスロナウドエジミウソンとかいないわけだからなぁ。信じられないくらい、溜息尽きたいくらい強いよ。左サイドバックに出てきたのはヘルタ・ベルリンジウベルト、右が今回はFCバルセロナベレッチがいないので寂しいことだが、最終的にASモナコマイコンも出てくるのだろうか、何よりもあのアドリアーノは化け物だ。