• ウィークエンドシアター

NHKBs-Hiでピエール・ロラン・エマールの映像を見た。ドキュメントと演奏会。(作成はドイツのEuroArts)
そういえば現在、彼は来日公演中ですね。
まず彼が母国語であるフランス語で音楽の解説を始めた後は、バッハ研究者とドイツ語で会話をし、さらにインタビューおよびエリオット・カーターとの会話では英語を話しているところに驚きが。
そして肝心の演奏ではやはり彼の卓越した指使いに声もでないわけだが、聴いていて思ったことは私は既に西洋古典の作曲構造が頭にプロットされてしまっているので、何ともカーターやベンジャミンの音楽が違和感と不安に襲われるだけになってしまう。確かに耳で聞いて、どの音がどのようになっているかを理解し、それを指で音にするということを考えると凄いのだが、作曲するほうも演奏する方もねぇと。というわけで最後のベートーヴェンのピアノ・ソナタ第31番に妙な安心感を持ってしまったという中身だった。
やはり現代音楽で、それまでの構造を疑い破壊し、新しい音楽の原理を作ったと言うことを意味するんだけれど、ウェーベルンみたいに短くないと耐えられんな。(昔、ウェーベルンは天才だと某教授に言われたが当時は理解が付かなかった)
ああ、そんなことよりお陰様で6月にやっていた芸術劇場のバッハ、フーガの技法全曲演奏の回を見逃したことがますます悔やまれるよ。芸術劇場は放送時間を変更してから毎度見逃している。帰ったら間に合わないとか、違う番組見ていて忘れた、違うことやっていたら忘れた。番組をやること自体を忘れたとか、元の時間に戻せと。
今回の演奏では個人的に好きな方の旋律を使ったコントラプンクトスが1曲しか無かったわけで。あとは未完だけれど最後のコントラプンクトス19が聴きたかったなぁ。

バッハ:フーガの技法

バッハ:フーガの技法

  • アーティスト: エマール(ピエール=ロラン),バッハ
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
  • 発売日: 2008/01/23
  • メディア: CD
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ラヴェル:夜のガスパール

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