Esquire (エスクァイア) 日本版 2009年 01月号 [雑誌]

Esquire (エスクァイア) 日本版 2009年 01月号 [雑誌]

における生誕100周年のカラヤンを賞賛する黒田恭一。黒田を評する編集者の言葉が一番面白い。
(特集としては、まぁそれなり以外に言葉がない。あまり新発見もなく)
ヘルベルト・フォン・カラヤンNHK-BSにおける記念番組でも黒田は出ていたのだが、まぁそんなものだ。
で、方や宮下誠
カラヤンがクラシックを殺した (光文社新書)

カラヤンがクラシックを殺した (光文社新書)

がこんな本を書いていたり。音楽評論としては面白くないが、行間を読む本としてはなかなか面白い。音楽の専門でない人間が書いたらこうなるという良い例だ。(著者本人が主観的になると書いているが読む方は大変困る)
カラヤンの音楽は思い入れを強く持ちたい曲には非常に不向きで、カラヤンが一番良いとされるのはリヒャルト・シュトラウスなのはまぁ作曲家および指揮者の要因である。外観は豪華絢爛だが中身が何もない。(晩年のシュトラウスはそうでもない気がしないでもない、カラヤンは名演奏だ。四つの最後の歌に関してはこれ以上ないほどの機械的な天国的に美しい音)ちなみにカラヤンの偉大な功績は、音楽、作曲に全く貢献をしなかった(映像には貢献したと思っているけれど)ことである。それは凄い。シェーンベルク、ベルク、ウェーベルンストラヴィンスキーと録音はしたけれどといったところ。20世紀の偉大な指揮者の中で彼だけ。
ああ、カラヤン関係の本としては最近ではが良かったような記憶が。
ハードカバーなら
指揮台の神々 世紀の大指揮者列伝

指揮台の神々 世紀の大指揮者列伝

巨匠神話

巨匠神話

今もってこの二冊は良いね。重い。