• GK考察、および失点について

さて、失点というモノにはですね、軽くグレードをつけますと

1.どう頑張ったってGKにはムリ、DFもムリ
2.DFが酷い、GKはノーチャンス
3.DF、GKは頑張ったけど、もう少し頑張れよ、連携しっかりしろ
4.GKの動きが悪い
5.全て悪い

という感じなのですが、あのゴールに関しては2でありまして、GKの名前を言う必要あったか?と。テレビ朝日ですから仕方ないね。カクザワがエースアナウンサーだしねぇ。
ちなみに件のマーク・シュウォーツァー選手ですが、やっぱり彼がアジアNo.1のGKかなぁと。動きだけで評価すれば。(大会に出場していないけれど、動きだけなら、アリ・アル・ハブシのほうが川島より上)
で、取り上げたいのは、日本の川島永嗣選手なのですが
アジアカップの準決勝、決勝とマジメに見たのですが、どうして彼がベルギーの昇格したばかりの小さなクラブにしか移籍できなかったのかという理由がだいたい見えました。

  1. ポジショニングが悪い
  2. アクション前に小さく動く悪い癖がある。(ジャンプして足を開いてしまう)
  3. アクション時、口が下あごをだして力む

私は試合を見ていないのでアレですが、ワールドユースでのスーパーセーブは、彼の反応の早さ運動能力の高さで処理できるレベルだったと仮定して、その上のレベル。ワールドカップで上位となるためには、それ相応のGKであってほしいわけですから、まぁ挙がる名前的にもそれなりの人と比べると、動き的な問題が3点。
ポジショニングについては、相変わらず失点しました。ただその試合見てないんでなんとも。見た2試合では、韓国戦の2つ目の失点は悪いとも言えなくもない感じ。オーストラリア戦も一つ本当に危ない場面がありましたし、キューウェルのシュートを防いだ場面は、何故か目を閉じてもいます。
2つ目は、常に相変わらず、動いてます。有名なのはワールドカップのオランダ戦のウェズレイスナイデルのシュートですが、もっと上のレベルのGKなら失点していません。弾く前に膝を開く仕草は絶対にいただけません。
3つ目は、私の好きなGKのチェホとかアドラーとかのスロー映像を見ると、捕球や難しいセーブの時に顔が膨らむことがよくありますが、川島の場合は歯が見えることの方が多く。場合によっては口を閉じて歯を食いしばっていることも。簡単に言うと息を止めて力をかけてしまっているわけで、この場合、次の動きに移ることを考えると、運動力学とか筋肉構造から考えるとよろしくないかと。日本人の呼吸法がこうだから仕方ないとも言うのだがね。
で、結論としては、彼は運動能力と反応が素晴らしいのですが、世界トップのGKと比較すると

Top 反応0.5 + 捕球0.5
川島 反応0.3 + 捕球0.8

というような感じで、コンマ数秒の遅れが必ず生じる。しかも捕球後の次の動きの保証がない。
私は、川島選手の天性の才能をスポイルしたコーチがいるとしたら非常に許せないですね。優秀なGKコーチの下で学べばもっと伸びると思うと残念で。
ところで、本日のデイリースポーツの掌を返したような、あまりにもポジティブシンキングで

 試練を乗り越えた。1次リーグ第2戦のカタール戦。FKでの位置取りのミスからニアサイドを抜かれて失点。ザッケローニ監督から「ポジショニングが悪かったのは間違いない。反省すべきだ」と叱責された。
 西川との正GK交代も浮上した。結果が求められた準々決勝・韓国戦。PK戦でいきなり2連続ストップを見せ、勝利の立役者になった。「この大会でいろんなことを経験した。トップに立って振り返りたい」。GK大国イタリアから来た指揮官の心を、完全につかんだ。
http://www.daily.co.jp/soccer/japan/2011/01/30/0003772606.shtml

本当かよと思う。こんなことをかける記者が羨ましい。