9.11から、10年経ったという時の流れを痛感せざるを得ないわけですが
だんだん、PTSDの関係なのでしょうが、ビル崩落映像を見る機会が減った気がしますよね。
まぁあんまり気持ちの良い映像ではないし、見て興奮するべきものでもないですが。(ついでにこれを撮影した兄弟が、莫大な放映料をせしめようとしているのも問題だったりします)
で、10年経ったということで、近時の問題にするテーマは、その後アメリカがどう変わった、その後の世界がどう変わったというお話にシフトしているわけです。
前者が、息子ブッシュ政権で誕生した、悪名高い愛国者法だったり、キリスト教原理主義者とイスラム教の対立という社会問題だったりするわけですし、
後者が問題解決手段で、テロを阻止するには、テロを根絶しよう、根絶するにはテロ国家を崩壊させよう、としたら実は国家の問題じゃなかった。国際問題どころじゃないし、国際的にはその方向性を根底から揺るがしかねない経済問題でてんやわんや、といったあたり。
毎度、この時期にのみ、特番を組む日本の報道ですが、10年って長いわけだから、端緒から繙いて、展開を読み取れる優秀な番組って本当に少ない気がしたのは、私だけか。池上彰