毎回思うのですが、日本のサッカーライターの書く本って、どうして、妄想だけを書きまくり、有名人の言葉の引用するだけとかで、実証するデータや図表を多く使わないのでしょうか?それで信用しろとか言われても万人が信用するとは思えないわけで。

と書いたら大量にリツイートが来たので補足をば。
まず、きっかけはこの本で

サッカー「観戦力」が高まる

サッカー「観戦力」が高まる

amazonにも書いてある「9割の人はなぜサッカーの見方を間違えるのか?実際に起こったプレーからその“駆け引き”を徹底分析。」という言葉に対して

そもそも、何が間違いと言い切れるのかの説明がないしねぇ。GK、川島が苦手なコースは全GKの失点割合でどれだけなのかとか、実証する数字がないのに、信用する人間がいるほうがおかしい。

と書いた後に上記の言葉が続くわけです。
ちなみに、この川島(川島永嗣)という項目は彼の苦手なコースが正面であるということをかかれていた後に、Jリーグのチームの人間が「正面に蹴れ」と言っていたと引用しただけの文で、その実証がない違和感が残った項目です。つまり

・・はこう言っていた。だけを移して文章にして、自分の本で出すのは如何なモノか。何も確認しないで。

という問題提起がしたかったのが本題です。信用するかどうかは、書いた人間の信頼に依拠します。同じ著者が関わっている

サイドアタッカー―“キンタ流?突破の極意

サイドアタッカー―“キンタ流?突破の極意

の場合、名解説者でいられる金田喜稔氏に信頼があればどうあれこうあれ納得して読めるわけです。(というかアルゼンチンサッカーはいつなったら復活するんですか)
同様の項目が松井(松井大輔)選手が何故トップレベルで活躍できなかったかの説明においてもなされて、イビチャ・オシムが「スピードがないと言った、日本の記者は唖然とした」という文で終わっているのは、本としてはどうなのか疑問が残ります。
ということで、本全体としては、「提供する視点」という意図は面白いのですが、それを咀嚼しているとはとうてい思えず、私は買う価値のない本だと思うという結論を込めて書いたのですが。
いや、それにしてリツイートが多かったね。
それだけ、「日本のサッカー記者に対しての信用がない」ということを意味する現象なのかしら?