副音声を入れておけば

ロンドン五輪が終了しました。
で、問題が起きたのが閉会式。NHKの放送でした。
NHKのアナウンサー、竹林宏アナと鈴木菜穂子アナが歌の最中にくだらないことを喋りまくっていたということで、「アナウンサー黙れ」という事態になりました。
ちなみに、閉会式でも開会式でもNHKのアナウンサーが喋ることは過去の大会においては毎度のことでした。有働由美子だろうと誰だろうと喋っています。

ただ今回のロンドンにおいては、どういう内容になるかの発表の時点で、「歌をメインで見たい」需要が以前の大会よりも多いことを認識していなかったことが問題だったのだと個人的には思います。
ですから、「副音声では現地音声のみをお楽しみいただけます」という状態にしておけば何ら問題がなかったわけです。
思えば、今回の五輪でもジャパンコンソーシアム故の、下手くそな実況アナウンサーが喋ることで競技を見る面白さが萎える事態が何度かありました。
下手だったアナウンサーを挙げますと
・水泳実況で声を張りすぎて音が割れていた進藤潤耶テレビ朝日
進藤アナは実況よりも問題だったのが、背泳ぎ200m入江陵介に「銀メダルおめでとうございます」と開口一番に言った点です。当人が金メダルを狙っていたときにこの言葉はあまり良い印象を持ちません。入江選手も困った表情をしていたのが記憶に強いです。
自転車競技ロードレースの実況が初だったのではないかという残念さがあった渡辺憲司(NHK
渡辺アナウンサーといえば、野球かNBAのイメージが強いです。で、自転車ロードに関しては事前に入れた情報の少なさ、経験の少なさがあって残念な実況解説(そもそも解説が競技が違う中野浩一だったのも不幸)でした。ただ彼の実力はその後の違う競技では問題がないわけですから。
・サッカー実況の田辺研一郎日本テレビ
我妻の嫁、やっぱり下手です。慶応大学サッカー部出身ですけれど、プレーと実況は全く別物です。

で、一番酷かった実況アナウンサー、それは誰も文句なく出すでしょう
レスリング中継等出てきた、蛯原哲日本テレビ
とにかく酷かったです。まずレスリングにおいて状況を言葉で伝えません。選手がどういう状況になっているかを言葉で描写する力がまずありません、そしてプレー中にかかわらず選手の経歴等を読むことに集中してしまうのです。一言で言ってスタンドプレーです。
名実況というものは、台本を読むことではありません。日テレのアナウンサーは、野球中継の感覚で全ての競技を実況しようとするのでしょうか、余計なプレー以外のことを話したがるように思えます。

これは2007年のトヨタカップのことですが、日テレのアナウンサーが、サイドラインからのレポートとして「ボカの用具係の話」をしようと試みました。ところがプレースピードの速さとプレーバイプレーの早さで試合が切れるタイミングがないので、そのたび「用具係の話」を何度も最初から台本を読もうとして失敗するわけです。試合を見るのにそんな話が必要か?日テレさんや。

日テレの中継、日本テレビ系列のG+でNFLの放送がありますが、まず日テレのアナウンサーはプレーを言葉で表現できません、プレー名が頭に入っていないからというのもありますが、「トラップ」「パワー」「カウンター」「カール」といった簡単な言葉を解説者が言っても頭に?マークがある状態であることが多いので、安心の副音声にして見ることが多いチャンネルです。唯一違うのは、日本テレビアナウンサーではない、有馬隼人
本当にこの本を送ってあげたいわ。

よくわかるアメリカンフットボール (LEVEL UP BOOK)

よくわかるアメリカンフットボール (LEVEL UP BOOK)

これの文章を書いた生沢浩もオービックシーガルズの選手を動員した大橋誠も、日テレのアナウンサーのために作ったんかと思うくらいの丁寧な作りの本で、本当によくわかるので、勉強して貰いたいところ。

ところが、G+において、コパ・リベルタドーレスは日テレアナウンサーの音声を消して放送を見ることができない苦痛の放送でした。サッカーも副音声で会場音だけで見ることができるように、次回のトヨタカップはなっていてほしいと切に願う。

とりあえず、今回のロンドン五輪の再放送が各チャンネル(特にNHKのBSになると思います)は、副音声ボタンで現地音声のみの放送が見られるようにしていただきたいモノです。