俗なサッカーメディア

たまたま中山淳(元ワールドサッカーグラフィック編集長)が
問題提起している現在でありますが


火曜日発売のサッカー雑誌と
木曜日発売のサッカー雑誌における
コンフェデレーションズカップの初戦
日本代表対ブラジル代表についての
色々な寸評を読んだ時に

驚いてしまったことは
アルベルト・ザッケローニ監督が
「ビルドアップに問題があった」
と試合直後のインタビューに答えたわけですが
その後の記者会見における2つの敗因
「試合開始直後の失点」と
カタールからのロングフライトのよる疲労
とかあった中
疲労を問題にするなんて、問題外」と切り捨てた上で
監督の采配は最悪だ。と論調を張るんですね。
その上で、「ビルドアップ」に関しての問題は全く抜け落ち
失点シーンを、個人のマッチアップを、日本サイドの惜しかったシーンを少し
という感じで終わっていた。
なかなか感動的に驚きです。

どこかの雑誌は「ブラジリアの惨劇」とか書いていましたが
試合開始直後に格下のチームが失点した場合
トーナメントではよく見受けられる光景で
「惨劇」というまで内容が悪いか?といえば
ブラジルもほどほど悪かったので、相対的に見えるはずがない。


更に、何故か戦術に詳しいぞと思わせぶりに
日本とブラジルの違いは何だったか?を
ルイス・グスタボがバックラインまで下がって
パス回しに参加したか否かが違いだったという
文章には、唖然としました。
しかも「これは日本でも浦和とか広島もやっていることなのに」
という一文が更に、状況を考えずに書いている文章であると
思わずにはいられないという、さすが大先生の文章。


ただ、批難のように思われてはいけないので
今回のさまざまな日本対ブラジルの文章を見た中で
非常に良かった文を書いたと思えた人は
一人は、金子達仁。賛成反対はあるでしょうが、論理的に筋が通っていて素晴らしい。
他方は、木村浩嗣。監督をやっている人であるバックボーンから見た、素晴らしいブラジルと日本の対比。
やっぱり、批判する文章というのは、かくあるべし。
と、その他の下手な下世話なサッカー専門誌等が悲しく思えるわけです。
論点をしっかりと捉えず、情に訴える様な書き方しかしなかったり。
このジャーナリストはこのサッカー選手の本の執筆に協力した人だよなと思い出させたり。
点数で酷い負けのときだけ、監督も選手も、内容かまわず叩くとか。
残念ですね。