1.3  EUROレビュー

やっとEUROにお休みの日が入ったので、グループリーグの総括をしたい。今日は敗退国編

  • グループA スペイン

どうにもこうにも選手の招集から間違っていたスペイン。大会前の私の考えはサイドバックには少々不安はあるがそれを打ち消すだけの両サイドウィングの活躍があるだろうと予想していた。(ミチェル・サルガドが出場していたらプジョルは左サイドバックだったしね)結果はウィングは活躍していたが中の選手の決定力がなかった。ファニートを読んだ理由は何だったのか。呼んだがほとんど使われなかった好調だったバレロン。各ポジションに素晴らしい選手を揃え、ターンオーバーすることを公言していたサエス。フタを開けてみればそんなこともなくギリシャ戦だった。シャビ・アロンソはどこへ?シャビ・ヘルナンデスだっていたはずだ。バラハは累積警告の懸念もあってか守備にはあまりよい動きはなかった。ラウル、モリエンテスというコンビは素晴らしいのだが、ラウルに過剰に期待しすぎて自滅した。バレロンを起用しておけば良かったと思うギリシャ戦。フェルナンド・トーレスにしてもバレロンモリエンテスが一度も組んでいないことを考えたら出すならギリシャ戦だった。ビセンテは3戦連続で使われ、ポルトガル戦の後半にはかなり疲労の色が出ていた。ルケを何故その前の試合で使っていないのか非常に疑問。いきなりポルトガル戦にスタメン起用したのは不可解。ポルトガル戦については攻撃以前に選手全員が気持ちが消極的だった。もちろん監督のサエスも。あそこまでディフェンスラインを下げ、アルベルダのチェックが弱ければ失点しないほうがおかしい。

  • グループC イタリア

イタリアは強いと思っていた。メンバー、戦術を考えたらこれ以上ない選択だった。ドイツ戦での強い勝ち方が私の頭にあったのであのままいけば大きく崩れることはないと思っていたが。実は違っていた。今回の戦術はあまりにも組織よりも個人頼りになってしまう戦術だったのだ。トップ下のトッティ、ポスト役のヴィエリに。この2人が完璧マークの上、絶不調。そこから歯車が狂った。トッティを活かすために配置されたボランチ2人から供給されるパスはショートパスばかりでゲームを組み立てることができない、サイドの選手にパスを出して攻撃させるにも最後のところでヴィエリが仕事にならない。デルピエロも左サイドに張るにしても本職ではないので数多くボールをとられてしまう。挙句、トッティの出場停止である。トッティがいなくなったことで急遽ゲーム組み立ての白羽の矢が立ったのはピルロミランで下からゲームを組み立てるレジスタである。彼をサポートすべくもう一人ガットゥーゾも起用されることになった。そしてトッティの代役はカッサーノ。この布陣で迎えたスウェーデン戦、かなりよい部分があった。ボール供給がそこの部分にいるピルロからうまく入る。そしてザンブロッタパヌッチの良い攻撃参加から、カッサーノの得点も生まれた。ところがここ2戦でデルピエロヴィエリの期待される2トップの得点はゼロ。そしてこのスウェーデン戦で悪夢のような選手交代からの失敗で失点が生まれた。そのため勝ち点2で最終節を迎える。そして勝ったにしろ遅すぎた勝利。イタリアは敗退する。

イタリアとスペインに共通することがかなりある。細かいことは毎回の試合に書いていること被るので大まかに。

  1. 特定の選手への過剰な期待
  2. 監督の采配ミス 特に消極的な采配からの失点
  3. チーム戦術の不徹底 特にディフェンス、中盤のチェックに見受けられる

この点は現代のサッカーの流れからは行き遅れた、負けるべくして負けたようなそんな気がしてならない。上記のようなサッカーをしたクラブチームが簡単に思い当たる、レアル・マドリード、そして不調だったころのバルセロナ。この2チームを私が来季のCLで本命に挙げるか?と言われたら即Noと言う。まぁレアル・マドリーは監督が、ホセ・アントニオ・カマーチョに交代して個人頼りの戦術にならないようになるらしいが、選手層が薄すぎるこのチーム。