2 EUROプレビュー

ポルトガルギリシャ   決勝戦
兎にも角にも決勝戦である。史上初の開幕戦と決勝が同一である。ちなみにグループリーグ第1戦と決勝が同一だったことはある。オランダ対ソ連とか。
トーナメントの2試合を簡潔に述べると、イングランドに負けてもおかしくなく、調子を落としたオランダには勝てたポルトガル。対するは、フランス、チェコを素晴らしい戦術と堅守で倒したギリシャ。弱気采配のフェリペ対強気采配のレーハーゲル
開幕戦を見直してみたが、案外、記憶と違っていることがたくさんある。ジャンナコプロスが右ではなく左なのである。カリステアスが2トップの場合、右目にポジションを取るのだが、その影響で左なのである。それからカラグニスが左にいたと思ったが、前半左より右のほうが多いのである。カツォラニスとハーフタイムで交代して、左にジャンナコプロスを固定して3ボランチと。それからレーハーゲルの交代が、ニコポリディスを投入することで3トップにしているのである。これもフランス戦、チェコ戦と1トップにすることと逆なのである。しかもトーナメントではカリステアスが真ん中になるのだが、開幕戦では終始ブリーザスが中。そしてギリシャの守備だが、開幕戦ではまだ不徹底だったね。それからボランチが目立たない。
それからこの決勝、カプシスの出場が微妙らしい。彼が相手の1トップ(トレゼゲヤン・コラーetc)をマンマークで抑える役を担っていたので非常に心配である。今回もパウレタをどれだけ抑えるかは彼に懸かっていると思うのだが。代わりのダビザスは出そうな場面があったが、未だ大会5試合で出場していない。
さて、開幕戦とは全く違うであろう、決勝戦ポルトガルギリシャを考えてみる。ギリシャの4バックはカプシスはパウレタマンマークで止めるだろう。問題はポルトガルのサイドプレイヤー、フィーゴクリスチアーノ・ロナウドをどう止めるかである。フィサス、セイタリディスサイドバックとして構えると思うのだが、ポルトガルのこの二人はサイドチェンジを頻繁に繰り返すので、潰すのはザゴラキス、カツォラニス、バシナスの3ボランチが鍵になるかもしれない。そしてその3ボランチをさらに悩ませるデコの動き、マニシェの攻撃参加である。非常に面白味がある。
逆にギリシャの攻撃はフォーマットでは2トップ、ブリーザスカリステアスで来るだろう。カリステアスは右に張り、ヌーノ・ヴァレンテと対峙するだろう。高さで負けた場合にブリーザスへ繋がれば良い攻撃になる。サイドにボールが流れても、ザゴラキスやバシナス、セイタリディスが拾ったらオープン攻撃になる。左サイドにしてもジャンナコプロス(予想。個人的にはツァルタスを希望。カラグニスが出ていたポジション)、抜いていくようにフィサスが来るだろう。フィーゴの攻撃参加でポカンと空いてしまったら、ミゲル1人でフォローするには容易ではない。そして中盤でのショートパスの連携、バシナスによるサイドチェンジが良い感じになってきたギリシャの中盤にコスチーニャがどう対処するかも非常に面白いところだ。最後に、後半にはカリステアスの1トップになると思う。リカルド・カルバーリョとの高さの対決、フォロープレイヤー(交代して入るであろうツァルタスかラキス、それに攻撃的ポジションにいるジャンナコプロス)に対してのジョルジュ・アンドラーデの動きも気になるところだ。
ただ、くれぐれも、PK戦で終わることはやめて頂きたい。94年W杯、96年、02年、03年のCL決勝といい非常に勝負として面白くなくなる。