印象は実存と対になる

encyclopector2005-04-20

久々にクロード・ドビュッシーを聴いてみた。ニンテンドーDSのCMで「月の光」が使われているが、そんなことよりもオーケストラ曲である。「牧神の午後のための前奏曲」を聴いてみたが、あの不思議なふわふわした感覚が、どうも面白いのか、面白くないのかわからないままに、美しいと思うが、何か構築物としては。元々ワグネリアンだったわけで、形式に囚われない、調整に囚われないというところから、新しい時代を感じさせるところは確かにある。色としては同時代のモーリス・ラヴェルよりも渋めで強く重たい感じで。それが良いなら。リヒャルト・ワーグナーと違うのは例えば「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕前奏曲ソナタ形式で完璧であることとの違いかな。