今でも忘れられないのが、バレンシアCFの監督時代チャンピオンズリーグ2002-2003シーズン(このシーズンは俗に「カテナチオ」=強いイタリアの復権と言われる。決勝のカードはACミランユヴェントス)の準々決勝、対インテル・ミラノ戦を2試合合計2-2でアウェーゴールルールで負けた後のベニテスのコメントである。

どのチームも、インテル(当時監督はエクトル・ラウル・クーペルでそれはかなりのカテナチオで)のようなプレーをしたら、サッカーは消えてなくなってしまう。インテルは、サッカーの終わりを象徴しているんだ・・

という言葉だったわけだが、昨日のリヴァプールFCの対チェルシーへの試合ぶりはと言うと、何か腑に落ちない。勿論トリノにおける、対ユヴェントス戦も。準決勝に駒を進めたクラブの中で明らかにディフェンスラインが深い。確かに昨日のチェルシー戦も攻撃に見せ場を作ったが。

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uefaのサイトを漁って、インテルバレンシアのレポートを見つけた。
http://jp.uefa.com/competitions/UCL/FixturesResults/Round=1638/Match=1041693/Report=RW.html
http://jp.uefa.com/competitions/UCL/FixturesResults/Round=1638/Match=1041695/Report=RW.html
この試合、裏ではユヴェントスバルセロナと戦い、2ndレグはカンプ・ノウで延長戦をやっていた。そのため結果を後で知ったわけだが、ロベルト・アジャラのミスが悪いのか、そこを見事に突いたクリスティアン・ヴィエリが素晴らしいのか、まさに鬼神のごとき活躍だったフランチェスコ・トルドを誉めるべきか、あと1点が遠すぎたバレンシアの攻撃陣が悪いのか、今でも考えさせれるゲーム。この試合のインテルは露骨に守りすぎていたから。
私は3-2より1-0で勝つほうが良いと思うタイプだが、前半5分で1点決まってすぐ守ることは好きではない。

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インテルはこのシーズンのセリエAを2位で終え、翌シーズン、クーペルチャンピオンズリーグアーセナル戦、ハイバリーで3-0と素晴らしい試合を見せたわけだが、セリエAの成績が振るわず解任された。
ベニテスはリーガを最終節にセルタ・デ・ビーゴに逆転され5位に終わり、翌シーズン、チャンピオンズリーグの舞台に立たなかったが、uefa杯リーガエスパニョーラの二冠を達成した。その点で上記のコメントは正しいのだろうか。