今大会の予選もドラマティックなことが起こった。
カメルーンの悲劇である。最後の最後PKを決めていればということだが、実際問題決めなかったと決められたでは悲劇の度合いが違うな。
私はやはりパリの悪夢のほうがドラマティックに思えてしまう。

ダヴィド・ジノラの不用意なセンタリングからのカウンター。
エミール・コスタディノフの強烈なシュートによるゴール。
そして最後にブルガリア*1が3位決定戦まで進出したこと。
あげく3位決定戦の相手は、予選で同じ組*2だったスウェーデン*3だったこと。

当時欧州クラブの最高峰で活躍していたジャン・ピエール・パパンエリック・カントナを筆頭とした面子も要素だろうが、重要なのはドラマは一過性で終わらず、続きがあること。
今回の助演賞であるコートジボワールはどこまで活躍できるのやら。そうでもしなければカメルーンが来ようがどっこいどっこいということに終わってしまう。日本の悲劇の度合いが弱いのは代わりに出たキムチは1勝もせずスタスタ帰ってきたことだ。加えて当時キリンカップで日本はフランスと戦い、惨敗しエメ・ジャッケに「日本は考え直した方が良い」と言われた始末だ。
欧州はプレーオフという制度のためまだまだドラマは続きそうだが、激戦区で3位となって涙を流さなければならない国が出る。これはドラマになると思う。残念ながら前回大会のオランダは「自滅」という言葉で片づけられたが。

*1:ブルガリアに関してはアルゼンチンおよびドイツを破り、メンバーにはペネフは癌のためにいなかったが、フリスト・ストイチコフ、クラシミール・バラコフ、ヨルダン・レチコフといた

*2:92年の欧州選手権の活躍もあり、当時のフランスの予選の組み合わせ当時、ライバルはスウェーデンのみと考えられていた。

*3:スウェーデンに関しては大会中、ブラジルと2度互角に戦い、メンバーはトマス・ブローリン、マルティン・ダーリン、ケネット・アンデション、ヨナス・テルン、ステファン・シュワルツ、クラス・インゲソンなど中盤攻撃陣豪華で、守備もトーマス・ラベリ、ヨキアム・ビヨルクルンド、パトリック・アンデションら揃っており、