強い理由を挙げると、このチームはロングボール主体の攻撃、ロリー・デラップスローイング、平均身長イングランド1であることを活かしたセットプレーとかよりも、目立ったのは、

1.守備がしっかりしていることと
2.ボール奪取からの攻撃がシンプルなこと

である。
まず、1については、このチームの攻撃の屋台骨はジョーンズであるが、彼を支えるためのウィンガーは単純に縦を突破するだけを求められていないので、ある程度の自由な動きをするのだが、その動いた穴に対してはきっちりとウォルターズが埋めているし、中盤のデラップ、グレン・ウィーラン、ディーン・ホワイトヘッド、マーク・ウィルソン(ヒギンボサムの怪我によりレフトバックで出場)と、攻守で運動量豊富に働く選手がそろっているのである。相手に強くプレッシャーに当たらなくてもそれなりに形になっている印象。
2について、このクラブのポイントは、とにかくボール奪取からの攻撃がある程度決まっていて

a.ジョーンズにロングボール一発
b.縦にドリブルで攻めて、味方の上がりを待ちながら展開
c.サイドライン沿いにボールを放りこみアタッカーがサイドから攻撃を展開

が主なパターンで、今回の3点目以降はbとcだったけど、しっかりと練習して錬られているのは試合を見て目に映る。
決勝の相手、マンチェスター・シティーにはそんなに分が悪い印象がない。
何故か、彼らの戦い方だと、シティーの中盤のキープレイヤー、ナイジェル・デ・ヨングのホールディングロールが活きないからである。デ・ヨンクの頭の上をボールは通り越していくわけだし、攻撃が好きなコラロフの裏のスペースにボールが放り込まれて、センターハーフが詰めに言ったら、1対1でヘディングを競られて失点という可能性は、案外ありそうと。もしくはチェルシー戦のダビド・ルイス振り切ってのウォルターズのゴールみたいな形も、また有り得る。
前回のFA杯の対戦は、シティーホームでストークが勝っている。さて決勝は如何に。