多分、書き忘れている、新宿損保ジャパン東郷青児美術館ピカソ展(10月24日で終了)
とにかく、ジャクリーヌコレクションということで習作展だった印象はなきにしもあらずであるが、非常に興味深い作品が何作品かあった。

  • 「椅子に座るジャクリーヌ」1964

2メートルほどの大きさの中に見える、青の色の強さ。そしてモデルのジャクリーヌの顔と、黒猫の視線の位置が全て違う方向に向いているので、絵として一方的な視点で鑑賞することを不可能にさせる技法と、ジャクリーヌの長い黒髪を讃える作品として、これはピカソの作品としてカタログにはほとんどない作品であるが素晴らしかった。

  • 「緑色と黄色の帽子をかぶった座る女」1962

鮮やかな黄色がまず目に入り、強烈な印象を残す作品。そこに赤色、緑色、青色が入ることで黄色がより目立っているのだろう。そして顔の正面と横から目が描かれているキュビズム的手法ことで、右と左で暖かさ、冷たさが違う。また帽子が黄色と緑色ということと、絵のバランスとして黄色に対して、寒色の緑色であることで抽象絵画的にも見える良さがある。