レコードアカデミー賞室内楽部門を受賞したベートーヴェン:後期弦楽四重奏曲集ベートーヴェン: 中期弦楽四重奏曲集 弦楽四重奏曲第7番~第10番ベートーヴェン:初期弦楽四重奏曲集とかでベートーヴェンを描こうではないか。(それまではタカーチ弦楽四重奏団ではなく、アルバン・ベルクだった。ギュンター・ヒピラー逝去の2005年)
だって、弦楽四重奏のほうが年齢の幅が広いし、彼の最後の姿も描かれているような気がする。第9で描かれる単に英雄的な人間じゃないからねぇ。それに第9も一番曲がしっかりしているのは第一楽章。「苦悩から歓喜へ」というなら苦悩ほど。それに第三楽章のアダージョの美しさもなければ最終楽章の話にもならん。それに歓喜の歌は曲中にちょこっとしかないし。プレストからアレグロになってしまうあの曲はやっぱり何かひっかかる。
やっぱり私はベートーヴェン:交響曲第9番「合唱」ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱付き」(ヘガンデル/ホジソン/ティアー/ハウエル/ロンドン・フィル/テンシュテット)(1985)の冒頭の混沌のような冒頭楽章が好きだ。特にヴィルヘルム・フルトヴェングラーのは好きだ。あの6連符だけで、指揮者の凄さが分かる。