歌詞があるのは大地の歌のことだな。確かに9番目に作られた交響曲ではあるが。グスタフ・マーラー交響曲第9番といえばニ長調変ニ長調のあの曲だからなぁ。
大地の歌の詩は美しくて好きです。マーラー自身詩のセンスはあるし、ハンス・ペトゲの中国の笛から引用しているけれど、元の孟浩然、王維、李太白の詩が良いねぇ。漢詩は形式と内容の求められる中で偉人はさすがだ。
偶数楽章はアルトがバリトンと作曲者は指定しているが、初演者のブルーノ・ワルターが否定的見解を示したこともあって、バリトンで歌っている人はディートリッヒ・フィッシャー=ディースカウだけですかね。それでも名演だが。

マーラー:大地の歌

マーラー:大地の歌

Ich sehne mich, o Freund,an deiner Seite おお、友よ、我れ君のかたわらに座して
Die Schönheit dieses Abends zu genießen. この夕暮れの美しさを共に味わいたきを
Wo bleibst du? Du läßt mich lang allein! 君いまいずこ、我れ独りにおきしまま。
Ich wandle auf und nieder mit meiner Laute 我れは琴をかかえ、行きつ戻りつ彷徨う
Auf Wegen,die vom weichen Grase schwellen. しなやかな草ふくよかに盛り上がる道を。
O Schönheit! O ewigen Liebens, Lebens, trunkne welt! 美しきかな! 永遠の愛と生に酔う世界よ!

この詩の前と後に続く管弦楽のパートも良いからねぇ。