ポール・セザンヌ[1839-1906]
「花瓶の花」1877
「庭園の花瓶」1904
セザンヌの作品は2つあった。そのフロアのテーマは「花の素顔」描く画家によって全く違う花の姿を見事な撰集だなと思ったよ。
というわけでセザンヌなのだが、全く年代が違う。ということで作風に違いを感じられる。セザンヌの作風が変化しだしたのは1876年辺りなので、晩期の作風の始原が見えるような感じだと思う。白い花瓶を肉付けするために描いたのは青や赤と言った全く違う色彩であるのに、逆にその為に白い花瓶に光が当たっていることが分かると思う。逆に晩期の作品には、特徴的な青の色遣いがあってあり、規則的な無数の小さなタッチの描写がある。しかし、それによって描かれた世界には、空間を構成する要素、大気、光を感じさせないではいられない。この2作品の比較だけでも、非常に楽しめるのだが、他の作家はまた明日。