FCバルセロナ 2-1 アーセナルFC
ヘンケ、最後に見事な大仕事をしてくれました。来季はヘンク・テン・カーテもいないし、うぇ〜へっへへへ。ドチクショウ。
イェンス・レーマンの退場については、あれは仕方ないでしょう。彼の前に出るスタイルだとあそこは逆に抜かれるリスクよりはあそこでチャンレンジしないと。むしろPKにしなかった分さすが。個人的には警告で抑えてジュリーのゴールを認めても良かったかと。(主審のテリエ・ハウゲも可能性を考えていたそうだが、お陰様で決勝初の退場の名誉です)しっかし、マヌエル・アルムニアはパントがヘタクソだったな。ヤツのおかげで2回ほどチャンスを失っている。
決勝のMVPはヘンリク・ラーションしかいないでしょう。あの1点目のアシストは背筋が震えましたよ。素晴らしい。バルサにおけるラストゲームで良い仕事。逆にアーセナル、ラストマッチのデニス・ベルカンプは出場なくと。残念だ。10人になっては出せないよな。残念だ。
全体だと動きが良かったのはルドビク・ジュリー。もしくは場面は少ないがシュートを4本止めたビクトール・バルデスガナーズが優勝したらキャンベルだったんですかね。やっぱり。
采配は前半のフランク・ライカールトは評価できないが、後半のライカールトは見事。逆に何であそこでマテュー・フラミニだったんだ、アーセン・ヴェンゲル。しかもセスク・ファブレガスを下げた。フルバックに疲れが来る時間帯で。

前半

前半開始から驚かされるのはバルセロナの戦術、準決勝のミラン戦同様の配置をとり、かつ序盤はラテラルも多くは上がらず、ディフェンスラインは浅い位置に敷いている。というわけでアーセナルの遅攻によりエマニュエル・エブエはオーバーラップ、そしてエブエのセンタリングをアンリが見事なトラップでラファエル・マルケスを交わしてシュート。しかしバルデスが詰めていてコーナーキックへ。そしてショートコーナーから再びアンリが強烈なシュートを見舞う。
バルサはパスを主体にボールを持つモノの、ロナウジーニョのポジションが中にありすぎて彼がボールを持ったら中盤の選手総出で潰しに出てくるので攻撃を組み立てられない、左に張っているエトーも自慢の快速で突破をはかれない。攻撃の形になったのはコールからボールを奪い返したジュリーがドリブルで持ち込んでのシュートというもの。これはレーマンにセーブされる。
というわけで、毎度見ているイメージとは違う変な感じの試合が序盤は続くことになる。そして18分にハーフウェーラインでフレブからボールを奪ったエトーロナウジーニョにボールを預けてダッシュをかける、ロナウジーニョはトラップすると前を向いてスルーパス。ディフェンス総出でロナウジーニョに突っかけていったがサミュエル・エトーをマークする人間がおらず、抜け出しを許してしまう。そしてペナルティーエリアギリギリ外でレーマンエトーを引っかけ退場。このとき流れたボールをジュリーは詰めてゴールマウスに入れる。主審はレーマンのファウルを流さず、レッドカードおよびフリーキックの判定。しかし、ロナウジーニョフリーキックは枠を逸れる。
10人で戦うことを強いられたアーセナルはアンリのワントップに4人のツーラインを敷く。対して変な感じのままのバルサバイタルエリアから先に進入して毎度のように多くのシュートを放つことができない、加えてディフェンスラインが浅いので少人数で軽々攻め込まれたりもする。そして一人で突破を試みたライトフルバック、エブエをプジョルが倒して右サイドからフリーキック
セットプレーは10人のガナーズには願ってもないチャンス。左利きのホセ・アントニオ・レジェスロビン・ファン・ペルシーがいたなら直接もあったのだろうが、ボールの前にはアンリ一人。そしてアンリの柔らかいセンタリングにソル・キャンベルは巧くマークを外してヘディングシュートを決める。
失点を喫してからバルサエトーロナウジーニョのポジションを入れ替え毎度みる形になると、よく見たようなボール回しに最後はオレゲルのシュート。しかし、この後もロナウジーニョがポジションを中に位置して突破を試みている。このとき彼の左ウィングのスペースをマルコ・ファン・ボメルが埋めている。そして後半ロスタイム、またも中に移行したロナウジーニョからペナルティーエリアで張っていたエトーにパスが渡るとエトーがトラップ、反転してシュート。しかし、これを交代して入ったGKアルムニアが弾き、ポストにも助けられる。普段の形で攻めてもガナーズの堅い守備網に弾き出されているという印象を残して前半終了。とても変な前半だった。

後半

後半開始からエジミウソンに代えてアンドレス・イニエスタを投入。ラテラルの位置が明らかに高くなっており、開始からバルサは相手ゴールを攻め立てる。まるで攻撃意識が違いデコ、イニエスタのシュートシーンは良く、右サイドからセンタリングをあげる場面が見られた。ジオがロナウジーニョを抜いてセンタリングを上げたのが後半の12分。
後半15分になってファン・ボメルに代えてラーションを投入。ラーションがスリトップの中に、エトーが左に、ロナウジーニョファン・ボメルの位置に入る。ラーション加入後もバルサが攻撃を続ける形は変わらない。後半17分、20分とガナーズにカウンターを許す、どちらもオレゲルの中途半端な守備におけるポジションと上がっているカルレス・プジョルを交わされてからチームの戻りが遅いことによる。フレブのシュートは惜しかった。21分はオレゲル・プレサスの緩慢なプレーをリュングベリが見逃さず奪いシュートまで持って行く。23分にはオレゲルがリュングベリを倒して警告。リスタートからセスクがアンリにスルーパス、アンリのシュートはコースも良かったモノのバルデスが見事に抑える。この辺り互いにシュートの応酬。
後半26分にオレゲルをベレッチに代える。ガナーズは後半28分に攻撃でも機能していたセスクをフラミニに代えてしまう。その矢先、失点シーン。そして34分にはついに逆転。明らかに失点においてはアシュリー・コールの動きが鈍い。オフサイドトラップをかけられなかったこと、そして誰にマークをつくかがはっきりしていない。これは長らくスタメンを外れていたことが響いたか。だからフラミニ
そして逆転後、ヴェンゲルはカウンターの為にスピードのあるレジェス投入もチャンスを作れずジ・エンド。何とも後半はバルサらしい試合だった。そんな相手では一人少ないというのは辛い。攻撃に絡む人間も少ないわけだから。