アストン・ヴィラトットナム・ホットスパー

両チーム合わせて、40本以上のシュートが飛んだ試合は、試合終了間際のソン・フンミンのゴールによって、トットナムが勝利を収める、というかペペ・レイナが頑張って勝ち点を取れそうだったヴィラが残念な結果に終わったという印象が強い試合でした。

まぁ本当に面白い試合だったですね。
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試合としては、スパーズのディフェンダートビー・アルデルヴァイレルトオウンゴールで順位が下で降格圏にあえぐヴィランズが先制します。そしてジャック・グリーリッシュからの魔法のようなパスからフリーで絶好のチャンス、ドグラス・ルイスがシュートを決めていたら、結果が違っていたことでしょう。このシュートミスが試合の分岐点でありました。


その後のことは、もうマッチレポートに書いてあるので、分析にいきましょう。
この試合で気になったのは、トットナムの守り方です。オウンゴールと言い、絶体絶命のピンチといい、いったいどうなっているんだと思う事態でした。もし事前に情報を見ないで監督名を当てられるでしょうか?ジョゼ・モウリーニョが監督なのか?と思うほど。
試合を通じて行われた特徴としては、右サイドのセルジュ・オーリエを正当なライトバックとして扱わない起用法。スコッドを見渡して構想に充分に足る選手がいないのでしょうが、バックフォーとしての使い方がアンバランスでした。アンバランス故の混乱からオウンゴールをし、守備のマークが怪しい状態がちらほら、被シュート数の多さが勝った試合とは思えない状態でした。エル・ガジのシュートも素晴らしいシュートでしたが、ウーゴ・ロリスのナイスセーブを見ることになりました。
3バックなのか、4バックなのか、どちらとも形容しにくい状態を、良く言えば「ハイブリッド」、一方で悪く言えば「中途半端」、スキームが整備されているとは思えない、オーリエのポジション故にタスクが多いアルデルヴァイレルト、守るべき守備ゾーンの受け渡しは健全に機能しているとは言い難いと、ジョゼさんが途中就任であることは理解しますが、今後のチーム醸成が大変だなと思います。
(元々モウリーニョフルバックに背が高い選手を望むと言われているからね、オーリエなんて希望してないよね)


ヴィラの守備は、GKのレイナがマンオブザマッチと思うほど(マッチウィナーさえなければ彼がマンオブザマッチが当然)に頑張っていましたが、スパーズのアタッカーのスピードに苦労していたことはメンバーの苦しさを感じます。まぁそんなことも全てルイスのシュートが決まっていたら変わっていたんでしょうけどね。サッカーは「一発逆転がない」球技なのだから。

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AVFCvTHFC

変なマップだ。やはり。
追記。
サッカーの守備スキームは、色々考えたら面白いことが思い浮かびます。もちろん選手の実力との兼ね合いによりますが。さすがにアメリカンフットボールのようにブリッツをかけたり、ディスガイズをいれたり、タンパ2のようなことをしたり、なんてことはできませんが、守備のスキームで評価をするのはゾーンと被シュート、そしてディストリビューションでしょうね。