まず、シャルル・デュトワの「ペトルーシュカ」、デュトワN響との関係を気づいたのもストラヴィンスキーの「春の祭典」だし、何も文句をつけることもなく良かった。(つけるところもあるけど、ライブなら満足するはずだ)それから番組内でのデュトワストラヴィンスキーのスコアを見ていつか自分も振ってみたいと思ったストーリー。ステキだ。本当に読めないからね。あのスコア。日本の少年少女も若いウチから春の祭典を聴こう。そういえばベルリン・フィルと100人の子供という映画も公開されるね。
続いて、ワレリー・ゲルギエフウィーン・フィル。まずブロンフマンとのラフマニノフのピアノ協奏曲第3番。ところがこれがマイク及び録音が悪いのか、それともピアニスト本人が悪いのか、熱情過ぎた轟音がうるさすぎる残念な演奏だった。ピアノに触発されてかオーケストラも次第に強音がうるさく響いた。ゲルギエフも熱くなりすぎです。ただカデンツァは面白かったよ。突然ラフマニノフから違う作曲家が荒れ狂うカデンツァ。メインはチャイコフスキー交響曲第4番。CDを持っていないので比較することはできないが、非常に音作りが丁寧な良い音楽だった。両翼配置で低音が盛り上がるように聴こえるのもこの曲にはプラスに働いていた。ライヴになると最終楽章も燃え上がって音楽を良い方向に持っていってた。音自体はN響と比べると特に管がステキに聴こえた。拍手の中、管楽のソリスト達を褒めていたのもそんなもんかな。
最後はサイモン・ラトル/ベルリン・フィル。良かったんじゃないか?曲がピアノ四重奏曲(作曲ブラームス、編曲シェーンベルク)だけにオーケストラをどう評価して良いかワカラン。室内楽曲をオーケストラに移したものだからオケの技を確かめるわけにはいかない(ユニゾンばっかり)し、指揮者の技倆を見るには相応しくない。ただ楽しそうによろしくやっていた。ところでN響アワーで少々流れたピエール・ロラン・エマールのベートーヴェンのピアノ協奏曲1番のカデンツァ。凄かったね。あれを生で聴いた人がかなり羨ましい。アーノンクールと録音したCDには入っているのだろうか?入っているなら買いに行くよ。