- 4-3-3
モウリーニョの4-3-3を見ていて思ったが、4-3-3は同じ4-3-3を相手にすると苦戦する。という推論を立ててみる。以下、気になった試合をピックアップ。
ついでに言えば、私は今でもマンチェスター・ユナイテッドのトレブルのチームが一番強いと思う。だからといっちゃ何だが4-3-3には懐疑的だ。3アタックというのは好きだが(だからACミランやヴェルダー・ブレーメンは好きだ。過去にプレドラグ・ミヤトビッチとダヴォール・スーケル、ラウール・ゴンサレスというアタッカーだったレアル・マドリード*1は好きだ)
カンプ・ノウで行われた試合では互いに4-3-3のシステムで臨んだ。この試合ではパウロ・フェレイラがロナウジーニョを抑えられなかった。ウイングとサイドバックは常に1対1の関係となる。ルドビク・ジュリーも非常に良くウィリアム・ギャラスも効果的なオーバーラップをする回数がほとんど無かった。対するチェルシーはポストであるディディエ・ドログバにロングボールを供給するも、当てた後のボールをジョー・コール、ダミアン・ダフが拾えない状況で苦戦。チェルシーの前半における2度の得点チャンスは、一つはセットプレーからのカウンターで、もう一つは相手の混乱に乗じての場面だった。
この試合のもう一つ大きなファクターは、デメトリオ・アルベルティーニが中盤の底でボール供給をすることにあって、片やクロード・マケレレは守備に追われていた。しかし、中盤は明らかにどちらが攻撃的かによって明らかにボールタッチとポゼッションが関係する。
4-3-3という戦術は中に張るFWの相手は二人のセンターバックということになる。センターバックは一人がマンマークで抑え、こぼれたところをスイーパーは拾えば、ある程度相手の攻撃の芽を摘める公算になる。ドログバはサミ・ヒーピアに高さで勝てず、時間を稼いで中盤からのプッシュアップができないのでフランク・ランパードもマイケル・エシエンも点に絡めず、ランパード得意のミドルシュートがゴールを脅かすことはできず。加えてリヴァプールの中盤の底、ディトマール・ハマンの狡猾な動きは中盤を抑え、彼は前半に惜しいシーンを演出した。リヴァプールの側から見ても攻撃の問題点をある程度、指摘できるが、面倒なのでパス。
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実際こうやって考えると、リヴァプール対ミラン、ヴェルダー対バルサ、ベティス対バルサ、レアル対バルサなど色々見えてくるが、一つ思うのは、4-3-3は4-4-2の良い点を潰すために考えられたと思われるシステムであるが。4-3-3を叩くシステムは結局4-4-2かもしれないという結論。もちろん、某雑誌のように3センターを4パターンに分けて詳述した文もあったが、結論は試合にしかないのだろうね。しかし、リヴァプール対チェルシーはツマラなかった。
チェルシーのGMは元マンUのケニオンである。獲得した選手もどちらかといえばマンUの戦術の名残を感じさせる選手である。だけど4-3-3。ジョゼはプレミアリーグで相手の弱点を突くためにあえて戦術変更した。だが・・・
ところで、この中では書いていないが、オランダ代表は4-3-3である。しかし、彼らの戦術の場合は、何故か憎めない。おそらく旧来からずっと4-3-3をやっていたから、システム云々の変遷とは異なる*2からだろうか。書いた後これほど矛盾に思ったことはないね。*3