胡散臭い平和論

こういう本をぱらっと見ただけで、
どうしてこう胡散臭いのかとか思う今日この頃。

日本生まれの「正義論」―サンデル「正義論」に欠けているもの―

日本生まれの「正義論」―サンデル「正義論」に欠けているもの―

ちなみに、本の内容よりもレビューが更に胡散臭い。
試しに、内容紹介の部分を叩いてみますね
これからの「正義」を日本人は、どうとらえ、展開させるべきか。→楽しみです
戦争の惨禍をくぐり抜け、戦争を放棄した国家を選択したはずの日本人の思想の根底にある共通認識とは何か。→戦争を放棄したのは国家であって世界に戦争状態はまだ残っている。国家は選択できるモノではないはずだろ社会契約論を読んでもどうしてそうなるのかが理解できん。
あいかわらず戦争をやめられない世界に向けて平和の思想をどのように発信していくのか。→戦争が止められない事実に思想というものだけで通用するとは思えない
具体的に書いていけば、どこが穴かは見えてきますね、というわけで数頁めくって胡散臭い、
マイケル・ザンデルの正義論が出てきての便乗商品だと考えましょう。結局、この胡散臭さも仕方ないね。

そんなことよりも、思想や歴史の根底にあるものは何かだけを徹底的に書いてくれる本って無いの?

平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去

日本国憲法前文は、文法的に色々問題があると言いますが、この部分は過去の西洋の思想史から得られた英知が結集した素晴らしい部分なのであります。ちなみに平和論を唱える人は、「平和を維持」しか考えていないだろう?って思う節もあるんだよ。
専制からの自由、隷従からの自由、圧迫と偏狭からの自由、ってそれぞれ時代を経て得られてきた自由権だよ。