ダメすぎる本が示したモノ

評判の問題でもありませんが
まだまだ簡単に指摘できる部分があるので

西内啓著、「遠藤保仁がいればチームの勝ち点は117%になる」をツッコんでみましょう。

今回は、この部分

項目 得点への寄与 p値
PA内からシュート 0.27 0.001未満
PA外からのシュート 0.04 0.044
ワンタッチでのシュート -0.05 0.084
ヘディングでのシュート -0.11 0.006
PK 0.78 0.001未満
FKを直接シュート 0.13 0.038
FKから3プレー以内のシュート 0.01 0.780
FKから5プレー以内のシュート -0.08 0.074

まず。ここから言えることは全ゴールにおいて、得点に最も結びついているのはPKだということははっきりわかる。
ただ、この十把一絡げの集まりで、だから「PK」を増やしたらイイのか?と思わせるような内容になるのは、考えなくてもわかる。
野球で例えると、「ノーアウトランナー満塁」が一番点が入る確率が高いです。というがその状況が発生する確率はどれだけか?を無視している。
得点の項目を調べる際、オープンプレーorセットプレーと分類しないで調べているのは、少々理解に欠ける。
そして、笑ったのは、この寄与率からの結論が

ペナルティーエリアに侵入し、そこからのシュートを撃つことの重要性

ということだそうだ。
じゃあ、チームは、そのためにどうすればイイんだ?
がやっぱり、考慮されていない。なにぶん不十分すぎる検証である。