質の悪いサッカー批評

本屋に行ったついでに読んだサッカー批評なんですが

物凄く質の悪い内容の文章達でした。(例外はサム・アラーダイスのインタビューとファビオ・カペッロについての文章)


まずタイトルに誤りがありまして
戦術に王道はあります
王道という言葉。古今東西、多くの王者のチームには共通項があるわけで、それを「王道」と言うか言わないかの違いかもしれませんが、私は共通している点は「王道」だと思うので、タイトルは誤っていると思います。
それから、毎度お馴染みの面子、西部謙司、清水英斗の薄っぺらい内容の中身。確かにそうではあるがオピニオンとしては「おお、なるほどなるほど」と頷いたり、話の展開を考えたくなる内容ではありませんでした。


一番、残念な内容だったのは、イタリアの3バックについての文章です。
これは「日本的なサッカーの戦術理解」なのだと思いますが「戦術=システム=フォーメーション」ということで、説明に際してのチョークボードが「基本フォーメーション」だけだったわけです。
3バックのチーム、挙げられたワルテル・マッツァーリナポリ、フランチェスコ・グイドリンのウディネーゼを分析するに当たり、大事なことは「3バックの選手達の、動きのメカニズム」であり、これが優秀であると、「ソリッド」とか「システマテック」とか「タクティカル」とか表して、賞賛するわけです。はっきり言って、これでは分析とは言えません。よくこんな文章を載せようと思ったなと、書かせた人間および内容をチェックする人間の要領を疑います。


日本の場合、サッカー雑誌は数多く出ていますが、これは本当に役立つと思う雑誌が少ないことは本当に残念に思います。


ところで、この本は面白いのかな?

スペイン史、民族問題ともからむ両チームのライバル関係の歴史・構造を、節目となる試合・事件とともに活写。

というところに非常に惹かれます。

この前、西部大先生の上梓した本は、てんでダメでございましたが。

西部大先生、見ているチームが多すぎて、本当に見ているなら凄いなぁと感心するばかりです。